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観客者数増加策②<チケット戦略> [スポーツビジネス]

観客者数増加策の2回目として、チケットによる観客者増加策について各種のチケット戦略を駆使した増加策を考えたい。2軍チームであるだけに1軍のチームとは多くの点で異なった戦略が必要で、より地元に密着したチケット戦略が求められる。

1.
無料チケット配布戦略
Jリーグの新潟では無料チケットを大量に配ることで観客数を増加させJリーグでも有数の観客動員数を誇るチームになったことが、チケット戦略の一つの参考例として取り上げられることが多い。山形でもこれを参考に2軍ということ及び山形、東北の地域性を考慮した独自の無料チケット配布戦略を試みたい。
①団塊世代への無料チケット配布
まず、このBlogの創刊号にも記載したように山形県は60歳以上人口の増加率が非常に多いことから、今後大幅に増加する団塊の世代への無料配布を強化する。団塊の世代は巨人黄金期の王・長嶋世代であり、おそらく山形県でも圧倒的に巨人ファンが多いと思われるが、野球ファンであることに変わりはなく、また地元への愛着も非常に強いと思われ、この世代を取り込むことは今後の観客動員を考えても固定的な観客数となりうる世代であると思われる。しかし、やや難しいのはこの世代にはこれまで山形にプロスポーツがなかったために野球の試合をスタジアムで楽しむよりも自宅のテレビで楽しむという生活スタイルが根付いており、スタジアムに足を運ぶという習慣がないことである。この点を解消するために、同世代同士のグループや各種イベント、子供・孫との組み合わせチケットにより1度でもスタジアムへ足を運ぶ機会を作ることが必要である。
②各世代への無料チケット
Kids Dayの設定
若年層へLIVE観戦の魅力を伝えるためにKids Dayを設け、無料で球場へ招待することで次回観戦への足がかりを作るとともに、将来への投資とする。
中高生及び20、30歳代への配布
夏祭りや各種地元のイベントでの配布、学校の野球部、クラブチームへの働きかけを行い、無料チケットを効果的に配布することで男女問わず球場へ足を運びやすい環境を作り、次回観戦への足がかりを作る。特にこの世代では女性への取り組みを積極的にしたい。女性の観客者を増加させることで、将来的に複数人での来場が期待できる。
高齢者への配布
今後の高齢化社会に向けて、野外で観戦することの魅力と野球観戦が生活の一部となるような機会を作るために各個別の会・団体等との協力の上、無料チケットを配布し、球場への足を運ぶ足がかりを作る。このとき、自家用車等では困難な場合もあるため移動手段については考慮する必要もある。

2.
各種チケット戦略
①回数券の発売
2軍の試合は1軍の試合と異なり1試合のチケットが単体では安く利益が薄いために、ある程度の試合を観戦できる「回数券」を販売する。1軍のように年間シートが販売できればより効果的だが、現時点で山形の試合での年間シートの購入希望者はほぼいないと思われ、試合数を複数に限定した回数券なら購入者数はある程度見込めるのではないだろうか。また、今後の高齢化社会を想定し、祖父母と孫の来場を促すために、祖父母と孫の割引チケットを回数券により発売し、ふれあいの機会を増加させるとともに、世代を超えた観客数の増加につなげたい。この影響により、同年代同士での来場にも波及し、将来的な観客数の増加につながると思われる。
②隣県からの来場者への戦略
2軍チームにおける隣県からの観客者に関する戦略は、1軍とは違い球場自体やゲームの魅力をなかなか伝えられないこともあり、非常に難しいものがある。戦略の一つとしては、山形県の観光と観戦チケットを組み合わせた戦略で、日帰り、宿泊ともに様々なプランを提供するのも一つの方法である。しかし、2軍チームの観戦というのは、かなりコアの野球ファンではないと難しく、2軍において隣県からの安定した観客者を呼び込むためには、県内とは別に隣県では”東北”のチームであることを強くPRし、チームに”おっかけ”に似た人々を作り出すことや、やや表現は悪いがホストクラブのお客さんのように”このチームを育てたい”という強い意思をもった状況を作り出す必要がある。
③金融機関との連係
阪神タイガースの地元信金で優勝した場合の金利等について、球団の成績に関連した金融商品を販売されているが、山形県においても連係した金融商品の購入者やある程度の預貯金者には無料チケットの配布をするなどの戦略も考えられる。

3.
地域独自のファンクラブ戦略
山形にあるモンテディオ、パイオニア等との共通のファンクラブ(仮称:応援山形クラブ)を共同で作り、安定した観客数・収入の確保の一つとする。年間5,000円程度から。これなら夏場の野球、サッカーから冬場のバレーボールまで年間を通して楽しめるようになる。または、この3チームでの年間無料入場カードの販売なども視野に入れていいのではないだろうか。


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